熱処理した銅や銅合金(真鍮など)は、表面が薄黒い酸化皮膜や不純物におおわれていますが、キリンス処理を施すことによって驚くほど綺麗な光沢表面になります。
キリンス処理は、酸洗いを応用した銅・銅合金の研磨法です。
製品を硫酸と硝酸の混合液に短時間だけ浸漬して水洗い、この作業を繰り返しますと銅や銅合金の表面が磨かれますので、綺麗に光る新たな表面になります。
さらに変色防止の処理を施しますので、キリンス処理で得られた銅や銅合金の美しい表面は維持されます。
また銅や銅合金の場合、めっき前の予備工程にキリンス処理を加えますと、めっきの密着性は強まり、仕上がりの美観は向上します。
聞きなれない用語ですが、キリンスとは、磨くことの出来ない所を磨くための化学的な混合研磨液のことを指すと言われています。